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NOHARAがわかるショートストーリー

short story #7

無言の金型に、耳を傾ける。

樹脂成形にも難易度が高いもの、低いものがあります。なかでもとりわけ難しいのが、倒産した会社が残していった金型から、代わりに樹脂部品をつくる仕事。業務の引き継ぎを受けたわけではなく、申し送りやメモといった記録もない。金型が何十種類もあるだけです。お客様にしてみれば、これまで安定供給できていた部品が手に入らない大ピンチですから、すがる思いで依頼してきたいに違いありません。そんな圧倒的な不利な条件のもと、私たちはお客様の「正常」を取り戻さなくてはなりません。

理論上は、金型に決まった樹脂を流せばそのまま製品になるはずなのですが、事はそう簡単ではありません。

「樹脂成形のメーカーってね、どこかひとひねりの工夫をしているものなんです。自分たちもそうだからよく分かる」と束原社長が話すように、型から外された樹脂はどこかしら矯正された後に、最終的な部品となるケースが多いといいます。

「なぜそういう金型にしたのか」

「どういう思想のもと作られたのか」

無言の金型から、それを作った技術者の意図を読み取り、完成に近づけていく作業は、地味で根気のいる作業です。それでも束原社長以下NOHARAの技術者は面白がってその謎解きに挑みます。

「技術者としての矜持ももちろんありますが、何よりもお客様の抱えている気が気じゃない課題の解決に貢献できたことのほうが大きいし、喜びを感じますよ」(束原社長)

他社製の金型から樹脂製品を起こす再生ビジネスもNOHARAの大事な仕事です。

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